「…南、食欲ある…?」

「うん、少し」

「お粥作ったんだ。食べて?」

「りっちゃんが作ったの…?」

「うん。美味しいかわからないけど」

キッチンに行き、お粥を温め始める。

よし、その間に。


部屋に戻ると南のシャツに手をかける。
それを南は慌てて止める。

「…何?」

「な、何って!りっちゃんハレンチ!!」

「はぁ?……あっ」

「今気づくの…?」

そうだ…。相手は南だ。すっかり看病する気になってたけど南だ。
弟とは違う。


私は何して…っ!!!


「ご、ごめん…。シャツ違うのに変えよ?」

南にシャツのある場所を教えてもらい、その間に南はシャツを脱ぐ。

その仕草にドキリとした。


…南って筋肉質なんだ…。

はっ!!何考えてるの私!!看病に集中よ!!集中!!


「冷たいかもしれないけど、我慢してね」

「……っ、冷た…」

汗かいた体を濡らしたタオルで素早くふく。

そして、新しいシャツに着替えたところで、チンッという音がした。

温め終わった。よし。