『…私が…南のそばにいたいから』

その言葉で南は目を見開いたけど、すぐにふっとほほ笑んだ。


あの時、よっしーが南の教えてくれなかったら。
南がリビングに倒れているの気づかなかった。


インターホンを2、3回押してみるけど反応なし。

「困ったな…」

わざわざ学校サボってお見舞いに来てやったのに!

…御守先輩がいるって分かっててもこれぐらいはしてやりたかった。

南には助けられてばかりだったし…。

でも、誰も出ないのか…。南、病院行ったのかな?

なんて思ってると、ドアの向こうで大きな音がした。
何かあったの…?

ドアノブに手をかけ、回すと開いた。
でもその手を止める。

「…ホントはしたくないけど…今は緊急事態だよね…?」

ええいっ!!一か八か!!

私はドアを開け、玄関で靴を脱いだ。
静かにお邪魔します…。と言って、前を見た時。


「……っ!」


遠いから分からないけどリビングのドアが開いていて、床にに手らしきものが見えた。


誰か倒れてる!!
そう思ってリビングに行くと南だった。


汗もかいていてすごく苦しそう…。

「南っ!南、しっかりして!」

「………」

ダメだ、寝たのかな?呼んでも応えない。
私はリビングに来る時にドアが開いていた部屋に南を引きずる。
力のない私にはこれが精一杯!

開いていた部屋が多分南の部屋だろう。