ピロン

私のスマホからだった。



『今俺がいるあの崩れかけた病院にいるなら気をつけろ』
そう。『最後の一人』さんからだった。


この内容を京に見せた。



「俺ということは男なんだね。」
京はまじまじとスマホをみる





「そう見たいだね。でも…危ないから気をつけてってどういうことだろう…」
私は疑問におもった





プルル…
スマホが揺れ始める。

どうやら美城ちゃんから電話だ。


「も、もしもし…」






「今建物に…だ…から」




すごく耳障りなガサガサした音が聞こえる。
その音が美城ちゃんの声を邪魔する





「え?何?聞こえないよ」





ガラガラガラガラッ

自分右耳から何かが崩れて落ちてきた音が聞こえた。



私は振り向いた。


崩れた岩でできた壁になっていた。

どうしよう…



「京!聞こえる?」

壁の向こう側に聞こえるように精いっぱい大きな声を出す。


返事がかえってこない