身長が高くてスラッとして眼鏡をかけたアキラのお兄さんが、子供を連れて入ってきたのだ。
アキラは対してビックリもせず、アキラに向かって走ってきた子供も抱っこした。2歳位だろうか。

「こんばんは、すいませんお邪魔してます!」
あたしが挨拶すると、
「どんどんお邪魔しちゃって!アキラ、お前いつの間にこんな可愛い彼女ができたんだ!」
お兄さんは酔っぱらってできあがってる。
お兄さんはアキラの隣に座った。

「名前なんていうの?」
顔が真っ赤のお兄さんはあたしに聞いた。
人見知りなあたしはすぐ答えられずにいると、アキラが
「優子だよ」
と代わって答えた。

子供が、ベッドからあたしがいるソファーにジャンプして、またベッドにジャンプして…を繰り返してる。
すごく元気な男の子で本当に可愛い。

だけど、あたしは実際子供が好きではない。可愛いけど自分は欲しくないから。
自分は親になる資格なんかない人間。
自分が子供なら、あたしみたいな親嫌だから。