そんな事を考えてた、ある日。

1時間目が終わり休み時間。
校内放送で担任から、進路指導室に来るようにと呼び出し。

―試験の結果の連絡が来たんだ―

はるかを連れ一緒に進路指導室へ向かう。

部屋をのぞくと、担任が机で頭を両手でかかえて考えこんでいるのが見えた。

―やっぱり落ちてた…―

嫌な報告まで一緒に聞きたくない。
あたしは廊下で待ってるようにはるかに頼み、一人で進路指導室へ入る。

あたしを見つけた担任は、
「優子、合格だって。おめでとう!!」
と、大きな体格にふさわしい大きな声で言った。

キョトンとするあたし。

「先生もまだ信じられないよ。
人事の人いわく、筆記テストがものすごくできてたらしいな。学校に人事の方が訪問に来てくれた時から、笑顔も素敵だし応対もしっかりできる子だとは思っていたって。
本当に良かったな。」
と続けた。

あたしの目には、何がなんだか分からないけど涙が溢れた。
担任の大きな声が聞こえたらしく、はるかも入ってきて一緒に喜んでくれた。

今まで、たくさん面接練習をしてもらった副担任でもある先生も居たのでお礼をした。
「優子は人一倍頑張ってたもんね!良かった良かった!」