もう時計は12時半をまわろうとしてる。
あたしは明日部活休みだから構わないが、由衣は朝から部活みたいで、アキラの家から直で行くみたい。
アキラもバイトはいつもみたいに午後からみたいだ。
由衣は朝早いし、そろそろ寝なきゃという話になった。

「2人はベッドで寝て!俺ソファーで寝っから!」
「いいよ!アキラ君は優ちゃんと寝て!あたし全然大丈夫だから!」
由衣がすかさず言う。

「俺、池ちゃん達と家で飲む時もみんなベッド占領するからソファーで寝んの慣れてるし!全然大丈夫!」
でも由衣は断り続ける。
アキラにはごめんって感じだけど、由衣がこのままじゃ寝ようとしないだろうから、あたしはベッドに入った。

「ほら、優もベッドに入ったから由衣ちゃんも入りな!電気消すよ!」
アキラが言った。
「由衣ーあたしと一緒が嫌なの?」
あたしも笑いながら言った。
しばらく遠慮しながらも由衣はやっとベッドに入った。

―アキラ、本当にありがとう―

アキラのベッドはなんだか落ち着く匂いがした。
あたしはアキラが寝れてるのか気になって寝れなかった。