その時
「アキラ…」
笑いをこらえながらの池ちゃんの声。

―起きてたんだ!―

うちらは慌ててタオルケットを払った。
あたしは、ちょっと起き上がって
「もしかして由衣も起きてるの?」
と、池ちゃんに聞いた。

タオルケットの下で手は繋いだまま。

「優ちゃん達ーいつの間にか超いい感じ!?」
由衣が飛び起きて言う。

あたしは恥ずかしさを紛らわすために、
「由衣、気分は良くなったみたいだね!良かった良かったー!」
って言った。
続けてアキラが
「優子、由衣ちゃんが外で休んでる時、
『由衣の具合大丈夫かな?』
『由衣今日朝しか食べてないって言ってたし…』
とかすんげー心配してたよー!」
ってアキラが笑顔で言った。

「優ちゃん、ほんとにごめんねー!」
由衣の声。
あたし達3人の笑い声。
日がのぼり初めてカーテン越しに差し込んでくる日差し。

全部が池ちゃんの部屋に溢れていた。