池ちゃんの家はアパートだ。

アパートの下で、
「俺の部屋に入るまでは絶対喋んなよー!」
とヒッソリ言う池ちゃんを先頭に、後からみんなで続いた。
うるさくならないように、ひそひそと階段を登る。

最上階まで到着。
池ちゃんがカチャっとゆっくり鍵を開ける。

―うちら、3人も勝手にお邪魔していいのかな?しかもあたしと由衣なんて女なのに。親とか大丈夫なのかな―

家に入ってすぐ隣の部屋が池ちゃんの部屋だったから、みんな急いで入りホッと一息。

今まで閉めきられいたから、部屋はかなりムシムシする。
池ちゃんがすぐ冷房をつける。

6畳の部屋にベッド。真ん中にテーブル。
汚い訳じゃないけど、男の子の部屋って感じでやっぱりゴチャゴチャしてたり。
池ちゃんは、テーブルの周りに散らばる服をクローゼットに押し込んだ。