「いくら払えばいい?」
財布を出しながらあたしは池ちゃんに聞く。
由衣も財布を出そうとカバンをゴソゴソやってる。
「優ちゃん、由衣、今日は俺のおごりだよー!気にすんな!」
って池ちゃんは言ってくれた。

―お酒飲んだし(アキラが人一倍)、深夜だからだいぶお金かかったはず…
池ちゃんごめんね、ありがとう。―

タクシーが来た。

どうやら池ちゃんの家に向かうみたい。
由衣は池ちゃんの家に何回か行った事があるらしい。

さっきと同じ順にでタクシーに乗る。
アキラは酔っているせいか、タクシーの運転手さんに
「おじさん、儲かってるー??」
と、ふざけて聞く。

それを見た池ちゃんは
「アキラ、やめろ」
と、冷静に言った。
運転手さんにうちらが高校生という事、お酒を飲んだ事がバレたらまずい。

―アキラがそんな事を言ったのもびっくりだけど、池ちゃんも意外と大人だな―
ってちょっと感心した。

池ちゃんの家に着いた。