あたしは、アキラの携帯をまじまじと見た事がなかったし、なんとなく手にとってみた。

そして、あたしはやってしまった。
開けてはいけないと思いつつ、アキラの携帯を開く。
自分自身、こんな事をする奴だと思わなかった。
いつアキラが帰ってくるか分からないし、ヒヤヒヤしながらメールのボタンを押す。

―やっぱり携帯なんか見るもんじゃない―

あたしはすぐ後悔した。

何故なら…
昨日アキラと一緒に居た時間に、アキラは違う女の子とメールしてた。サッカーの話題。
しかも、明らかに女の子の方はアキラに好意を抱いてるような文章の言い回し。
アキラの送信メールを見て更にショックを受けた。

ハートの絵文字。
おやすみの後のチューの顔文字。
あたしにもたまに使ってくる事はあった。
でも、あたし意外の人にも、誰にでも使うんだね。

でも実際うちらは付き合ってない訳だし、アキラの自由だ。

そう、あたしがバカだった。