アキラは、子供の前ではタバコを吸わなかった。
「そっかぁ、優子ちゃんは東京に行っちゃうのか~。アキラ寂しくなるねぇ」
お兄さんは言った。

しばらくお話して、
「あんまり遅くまで起きてないで、早く寝ろよ」
と、お兄さんと子供のまさき君は出て行った。

「まさき君可愛いねぇ!」
「うん、めっちゃ可愛い!!俺子供好きなんだぁ!」

アキラの表情から、本当に子供が好きな事が伝わってきた。

ただ、ちょっと気になる事が一つ。

―アキラはさっき、お兄さんにあたしの事を彼女と言われて否定しなかった。
でも、実際付き合ってる訳じゃないしね…
それに、なんでわざわざあたしのお祝いなんてしてくれるんだろう―

時計は12時をまわり今日から明日になった。