まあ、今はあんたの俺様根性に免じて、デコピンはやめておくとしよう。


また今度のお楽しみ。




右手を元に戻して、お弁当を広げようと地面に座ったら。



「悪ぃ、遅くなった」



たかやんが一言告げながら、屋上にやって来た。



購買の袋がパンパンだ。どんだけ買ったんだろう。


あ、もしかして、たかやんと弘也と剛の3人分かな。それならその量にも納得だ。



「なんだ、屋上にいんの俺達だけか」


「ん?剛、身長縮んだか?」


「縮んでねぇよ!」



朔が悪気なさそうに謝りながら、剛の頭をポンポン叩いた。


身長をイジるなら、剛より桃太郎の方がいいよ。



でも、声のトーンからして、朔はイジったわけじゃなさそう。


本気でそう思ったんならさ、それは剛が縮んだんじゃなくて、朔の身長が伸びただけなんじゃないの?



朔、まだ成長するんだ。いいな。私の胸も成長しないかな。切実に。




「やっほー☆ランチのお誘い、サンキュー☆」



たかやんと剛の後ろから、弘也の愉快な声が聞こえてきた。



『☆』の存在、強調しすぎじゃない?

ちょっとは控えてよ!鬱陶しいよ!