無駄にスペック高いくせに、早歩きしてんじゃないよ。


朔が早歩きしてる間に、善兄が私を連れ去ろうとしたらどうするつもり?



もっと真剣に、ボディーガードとしての任務を全うしろよ!

私を守る気あんの!?




「今日天気いいし、屋上で食べようぜ」


「たかやんも一緒に食べよ」


「ああ」


「なんなら、弘也と剛も誘っちゃう?」




皆でランチって、いいアイデアじゃない?




それから、たかやんが購買に行く途中で弘也と剛を呼んできてくれるらしいので、私と朔は先に屋上へ行って皆を待つことにした。


教室を出て、生徒が行き交う廊下を歩く。



「教育実習っていつまでやるんだっけ」


「今週までだ」


「よっしゃ!!」



私は屋上に続く階段を上りながら、大きくガッツポーズをした。