「まじ、かよ」


「まじだよ!大まじだよ!」


「小泉先生が……まじかよ……」



まじかよ、何回言うの。そろそろ飽きたよ。



たかやんはなんとも微妙な表情をして、机に伏せた。


それなら仕方ねぇ、けどやっぱ嫌なもんは嫌だ、ってボヤきたそう。



小泉パパじゃ逆らえないね。ドンマイ。


私と1年、じっくり仲を深めようね。うふふ。たかやんとの青春、楽しみだなあ。






――キーンコーンカーンコーン、とチャイムが鳴り渡る。




午前の授業が終わって、昼休み。


お母さん特製のとびきり美味しいお弁当をカバンから出していたら、後ろの方の扉がガラッと開いた。



「よっ」



教室を訪れたのは、朔だった。


購買で買ってきたのであろう、パンが数個入った袋を持っている。



「ボディーガード、遅い」


「これでも早歩きで来たんだぜ?」


「なに地味に体力温存してんの!?走ってこいよ!」