もしかして、たかやん知らないの?

このクラスの席替え事情を。



「私さ、この学校にたかやんと弘也と剛と朔しか友達がいないのね」


「少なっ。たった4人かよ。可哀相だな」


「たかやんも4人しかいないじゃん」



私達、お互いに友達少ないよね?他人のこと言えないよね?



それに、私は頑張れば友達100人できるんだよ。ただ、頑張る気力がないだけだ。


私って高嶺の花だから、余計に周りが近づいてきてくれないんだよね。困ったもんだ。



女友達が欲しいのに、誰も話しかけてくれない。唄子ちゃんは後輩であって友達じゃないから違うし。高嶺の花って、こういう時辛いのよねぇ。美しすぎるのも大変だわ。




「だから、何なんだよ」


「私の相手ができるのはこのクラスにたかやんだけだから、私達はずーっとこの席なんだよ」


「……え?」


「1年ずっと隣の席同士って、なんか運命みたいだね!親友から心の友にグレードアップしちゃう?」


「運命じゃねぇし、グレードアップもしねぇよ。誰がするか、ボケ!そもそも、俺がいつお前の親友になったんだよ!」




おぉ、ツッコミの連続だ!