その当時の私はいつも
お兄ちゃんを殴っていた。

小さい子供だから痛くはなかっただろう。

ラブホテルに泊まりに来た時
いつもママとお兄ちゃんの真ん中に寝ている私がベッドの端っこで目を冷める事が続いた。

「なんでいつも端っこなの?」

って怒ってた私にママは

「寝相が悪いからだよ」

そんな訳はないと思った私は
寝たふりをすることを考えた。

いつものラブホテル。

「おやすみ」















「りんちゃん寝たみたいだよ」

そんな声が聞こえた。

私の身体をそっと抱きかかえて
ベッド端に移動させる。


「ん…ぁん……ぁっあん…だめ」

またママのあの声だ。
寝返りをしてバレないように様子を見た。
それでも小さい私には何をしているのかわからなかった。