「榊さんよ。息子の名前は榊疾風」


そう言ってお母さんはメモ帳に漢字を書いてくれた。


「さかき........し....しっぷう?」


あたしの珍回答のせいかお母さんがクスクス笑い出した。


「何言ってるの!!さかき はやてくんよ!」




さかき.........




はやて........






この時はまだ


この人たちが



どんな人間なんだろうとも



なんも知らなかった。