『その選択が正しいよ』その声が聞こえた瞬間に私たちの周りが白い光に包まれた。

優しい光じゃなくて、激しい閃光だった。

眩しすぎて目を開けていられなかった。

「っ…うぅ…」

私の隣から、呻きが聞こえる。

パッ、と目を開けて隣を見ると、うちの高校の男子生徒の制服を着ていた。

「東さ…ん…?」

恐る恐る言うと

「戻った…!」

と歓喜の声を上げる東さん。

その姿にはいつもの大人の余裕、的なものはなく、普通に高校生といった感じだった。

「やったよ!桃花!」

「はいっ!」

これで許してくださるのかな…無理なのかなぁ…。

ーーむにぃっ

気づくと私の頰が優しく横に引っ張られていた。

「わっぷ…!」

「そんな難しい顔すんなよ!お前は笑っとけばいいから!」

そう言ってくれる東さんはあったかくて、優しくて、春の陽だまりのようだ、そう思った。