「いや、悪くない。せいぜいがんばれ。どうせ見向きもされいないだろうがな。」

杏が皮肉っぽく言い放つ。

「わかってるよ...」

斉藤が小さな声でこう答える。

「...教室に戻るぞ。」

杏が走る。もうすぐ授業が始まる。

「あ!おい待てよ!やべえ遅れる...!」

斉藤も杏のあとを追う。