「自分のこと…ひめって呼ぶの…おかしいのかなぁ…」


まだ5才の【中村姫華】は,泣きながら【二ノ宮竜】に聞いた。


「ひめか…またいじめられたのか…?」


「…うん」


竜に聞き返された姫華は小さくうなずいた。


「だ,だってね…ひめは…なんにもしてないんだよ…なのに…。」



「分かった。じゃあ僕もひめかの事ひめって呼ぶ。だから…もう泣きやんで…。それに…」


急に竜は黙った。


「…??」


「僕がひめを守ってあげるから!ひめをいじめるヤツは僕が絶対にゆるさない!」


「竜…くん…ありがとう」


竜はとってもかっこよかった。


まるで…絵本に出てきたお姫様を守る王子様みたいだった…。