「・・・危なかった・・。僕、大丈夫?」

「お姉ちゃん・・・ありがとう」

男の子は微笑んで、お礼を言ってくれた。

とりあえず良かった・・・・助かって・・・。

「ちょっと、拓巴(たくみ)何してるの!?だからここではボールで遊んではダメって言ったじゃない!」

その子のお母さんだろうか?

その男の子を叱っている。

そして、その視線は私の方へ。

「うちの子を助けていただいて、本当すみません」

そのお母さんは何度も頭を下げる。