僕は何故か、どこからともなくやって来た不思議な少女と向かい合い、正座している。

なぜこんな不思議な光景になっているかというと…



彼女は、透明人間だそうだ。

これだけの説明を聞けば、誰でも『は?』と応えたくなるだろう。

しかし、彼女の話はまだ終わらなかった。

彼女は何らかの拍子に、透明人間になってしまったそうだ。

透明人間をやめるため、頼れる人を探してると言っていた。

それが何故、僕なのか。

「なんでだろう。なんだか足が進んだんだよね。

この家の、この部屋に向かってさ。」

との事だった。

そんな曖昧な判断で決めていいことなのかと、僕は思った。

だがその言葉は、思うだけで終わらせておいた。

正直、僕は話の半分もついていけなかった。