僕の部屋は、かなりシンプルだ。

ベットと勉強机、棚ぐらいしか置かれていない。

物に対する執着心がない、というのもあるのだろう。

僕の持ち物は、普通の男子高校生に比べても、少なかった。

だからこそ、僕の部屋に誰かが入ればすぐに分かる。

物の置き場所が、微妙に変わるからだ。

僕は、そこまできっちりとした人間ではないと思う。

しかしどうも昔から、床など目印がある場所に、物を置かなければ気がすまなかった。

それは、動いた物を戻しやすいようにするためか、僕の性格か。

とにかく、僕の部屋にまたもや見慣れないものが置かれていた。

問題は、置かれていたものが眼鏡だったからだ。