僕は並べられたら朝食を、飲むように流し込んだ。

どう食べようが、味は変わらない。

そんな美食家らしさが一つもない言葉と共に、ご馳走様と手を合わせ、席を立つ。

朝食は嫌いだ。

口の中から、食べたものの後味が消えない。

僕はさっさと、洗面台へ行き、歯を磨き始めた。

朝食はなるべくとりたくないのだ。

朝、顔を洗って、歯を磨いて、制服を着て。

それ以上はしたくないのだ。

そのまま、僕は学校へ行きたい。

朝にいろんなものを詰め込んで、忙しく1日目をスタートさせる。

そんな朝が嫌いで、そんな日常が嫌いだ。

だからこそ、僕は忙しい朝にわざわざ朝食なんてとりたくないのだ。

データがどうだこうだと言われても、僕自身が実感できなければ、意味が無いと思う。

そして、僕は実感できなかった。

それは、僕の中で『いらない』と区別された瞬間だった。