優馬君、今日の夜も居てくれるよね?


朝、図書室を出る時に、夜来るからという私の言葉に、待ってるとは言ってくれなかった優馬君。


いつもは言ってくれるのに…。


はぁ、とため息を着くと声を掛けられる。それに振り向くと、夏菜ちゃんと…もう一人いた。


「雪姫ちゃーん!遅れてごめんね?紹介したい人がいて、連れてきたの!」


そう言って夏菜ちゃんが連れてきた人は、夏菜ちゃんの後ろからひょこっと男子が現れた。


「どーも!俺、滝本龍平。一応、雪姫ちゃんと一緒のクラスなんだけど…知ってる?」


短めの黒髪で背が高くて、いかにもスポーツしてますって感じの男子だった。


「…えっと…私、あまり知らなくて…ごめんなさいっ…!」


「いいよ、いいよ!雪姫ちゃん、あんま話さねぇし、そうだと思ってたし!俺の事は龍平って呼んでな!」


「あ…はい…。」


「どうしても龍平が紹介してってしつこくてさぁ〜。びっくりしたよね、ごめんねー?」


「あ、ごめんな?ずっと話してみたいなと思ってたんだけど、なかなか声かけられなくてさ。夏菜が寮で同じ部屋だって聞いたから、仲介してもらったんだよ。」


そういうことだったんだ…。


「あ、ううん、大丈夫です…!」


「よかった〜!じゃあ、お昼食べよっか!」


龍平君がそう言うと、ベンチに並んで座ってお昼を食べる。私の隣には何故か龍平君が座り、質問攻めにあう。