夏菜ちゃんと寮を出て学校へ向かう。
「あ、そうだ、雪姫ちゃん!今日のお昼、久しぶりに一緒に食べない?」
「え…うん、いいよ。」
「よかったぁ〜!あ、場所は雪姫ちゃんの好きな所でいいよ♪どこがいい?」
「あ、じゃあ…噴水の前のベンチで…。」
「了解!じゃあ、お昼になったらそこで待っててね♪じゃあ、後で!」
なんで一緒に食べるのに別々に行くのだろう?
私がそれを聞く暇もなく、夏菜ちゃんはさっさと教室に入って行ってしまったので、私も自分の教室に入る。しばらくすると、先生が入ってきて授業が始まった。
私は授業中、たまに空へと視線を移した。
空の色は大部分がグレーだったけど、遠くの方では青空が見えていた。
今日の天気予報は曇りだったけど、もしかしたら晴れるかな?今日は夏菜ちゃんとお昼食べるし、お昼には晴れてくれるといいな。
そしてお昼休み。私は購買でいつものものを買うと、夏菜ちゃんが言った通り、先に噴水のベンチに向かった。
私の願いも虚しく、空は相変わらずグレーのまま。夏菜ちゃんが来るまで、ぼーっと図書室の窓を見つめていた。