放課後、いつもの教室に集まって
今日からは体育祭の看板を作る。



絵が上手な子が下書きを書いてくれてて、
その間にクラスTシャツの最終確認だなんだやっていた。



「……で、そのお前の友達の“由良ちゃん”とやらが、提案したと」



「そう……どう思う?」



「賛成するけど、俺は」



由良ちゃんから言われたことは、
いつも先輩とすれ違ったりした時に
手をぶんぶん振って満面の笑みで挨拶して好きを伝えるのをやめる、ってこと。



あと、先輩と目が合うだけで嬉しそうにするのやめろって……それは難しいけど!



「まあ、上手くいくとも思わないけど」



「やっぱり……」



龍弥くんはそういいながら、私たちのクラスTシャツの確認を終えて、先生に提出しに行った。



「菜奈ちゃん」



「あ、先輩……!」



噂をすればなんとやら。



龍弥くんがいなくなったタイミングで、先輩が来たみたいだ。