その日のお昼休み、由良ちゃんと机をくっつけてお昼ご飯タイムになった。
「昨日先輩から聞いたんだけど、
ハチマキ交換っていうの?人気らしいね」
「ハチマキ交換?」
「体育祭の日に好きな人とハチマキ交換するらしいわよ。男女問わずね」
へえー!楽しそう……!!
私もやりたいな〜
あ、そうだ!
「由良ちゃん、相手いないよね?」
「失礼ね」
「私と交換しよーよ!」
「は?なんで?」
え、え、嫌なの?
そんな気持ちが表情に出たのか、由良ちゃんは「嫌じゃないけど」と付け足した。
「菜奈には相手いるでしょ?
付き合ってなくてもいいんだよ?」
「……あ、先輩?
先輩と交換は……したいけどしないかな」
「なんでよ?堂々と好き言いまくってるし、今更恥ずかしいなんてないでしょ?」
うーん、なんて言うんだろう。
たぶん、先輩に頼めば優しいから交換してくれるかもしれない。
競争率はだいぶ高くなるだろうけどね!