エレベーターに着いた時には、 もうウンザリだった。 泣き疲れたのかもしれないなぁ、なんて 思ってしまう。 壁に引っつけられた長方形の鏡に 映る自分は、 全然かっこよくなかった。 目は真っ赤で、 かっこ悪いことこの上ない。 1階のエレベーターの前で待ってるであろう 龍弥に会う前に、この顔をどうにかして 元に戻したいもんだ。 ま、元に戻さなくたってどうせあいつは真っ赤なのに 気づかないだろうがな。