「奈々って、二人っきりだと口下手ですっごい尖ってるよね」






 追いかけてきた恵美が俺に言った
その言葉に、反射的に足が止まった。






「……悪いかよ」







「ううん。奈々のそういうトコ、あたしは結構好きだよ?」





 耳を疑った。



頭おかしいんじゃないかと思ってしまう。




こんなのは、長所どころか短所にもほどが
あるような性格なのに。





「見え見えの嘘、つくなよ」







「嘘じゃないけど? 奈々が2人の時態度変わるのは、それがありのままの姿だからでしょ?」







 食い気味のその言葉にが嬉しくて、俺は思わず心臓が高鳴った。