私・・裕紀に触れられることがすごくイヤだった。

・・・もう・・諒以外の人に触れられるのがイヤなんだ・・。

それをあの場で痛感してしまった。


諒に抱かれることの幸せを感じてしまったから・・。




外はもう真っ暗・・まるでどこを目指して進んでいっているのかわからない私の内面を映し出すようだ。

それに・・追い打ちをかけるように雨までパラついてきた。

地元の駅につき、何の躊躇もなく真っ暗な雨の中を歩き進んでいった。

・・頭を冷やすにはちょうどいいかもしれない・・。

そんな思いを巡らせながら走りもせずひたすらゆっくりと歩いた。


容赦のない雨が私の身体を突き刺す。

まるで雨に責められてるみたい・・。


雨か涙かわからないものが顔を覆う。


諒のこと・・愛おしいのは事実・・。

だけど・・また人を好きになってあんなに傷つくのはもうイヤだ・・。

あんな辛い思いはしたくない。


そう思っているのに・・強く思っているのに・・それとは裏腹にどんどん気持ちが諒に向いていってる・・。

これ以上好きにはなりたくないのに・・止まらない・・!!

誰か・・誰か助けて・・!お願い・・!!

私のこの気持ちを止めて・・。