「・・諒・・どうして私を・・抱いたの・・?」

諒とセックスして・・1時間くらい経った頃、質問を投げかけた。

未だ私と諒は美術準備室の机の上で抱き合っていた。

私は着ていた制服がはだけ、諒も服装がかなり乱れている。

「お前がオレに抱かれに来たっていってただろ・・?」

「でも・・拒めたはずでしょ?」

私たちの会話は実に淡々としていた。

心がこもった会話には聞こえない・・。


・・・が、核心はついている。


「・・ああ・・拒めたのに、拒まなかった。オレもお前を抱きたいって思ったから・・」

「・・・」

「お前がどんな立場でも関係ない。ただ、そのドアの向こうに立っていたお前をつかまえておきたかった」

冷めた表情で熱いことを言う。

体温が上昇する。

私と同じ考え。

立場も場所も、気持ちさえも関係ない。

直感・・インスピレーションだけ・・。

ただ・・それだけ。