「・・んっ、・・はやく・・はやくしてっ!」

吐息が漏れる。

少しでも多く・・長く諒を感じていたい・・。


裕紀・・ごめんなさい・・。

許してほしいなんて思わない・・。

ただ・・この瞬間を過ごさせて・・邪魔しないで・・。


「んっ・・あ・・ーーもう・・ダメ・・」

私は諒の与える快感を身体全部に感じた。

セックスで初めて限界を越えた・・。

それでもなお・・感じていたい・・。

なぜだかわからないけど、涙が止めどもなく溢れてくる。

まるで・・子供の頃の私のように・・。

そして諒は私の涙を拭い取る。


「沙都・・お前、あったかい・・」

諒・・。

今とても優しい顔をしている・・。

私も・・きっと満たされた顔をしてる・・。



私たちはしばらく二人で抱き合いながら時を過ごした。

その間、私も諒も考えてることは別々ではあるだろうけど・・

多分・・根本的なことは同じだろう・・。


過去のこと・・。