「悪いんだけど、後でいいからこっそりお兄を私んとこに呼んでくれない?」

あすかはキョトンとした目で見たきた。


「え・・・こっそり・・?」

「そうよっ、こっそりよっ!あの松浦先生にみつからないようにっ。それと私のこと絶対に話題にしないでっ」

私のウルサイ注文に不思議顔のあすかだったけどとりあえず微笑んでくれた。

「うん、わかった!」

そしてあすかは駆け足でお兄のところへすっ飛んでいった。


私はとりあえず廊下の突き当たりの陰で待機することにした。

廊下の奥からは死角になってるからひとまず安心。


「・・・・」


絶対に会いたくなかった人・・。

二度と会いたくなかった人・・。

私の人生を変えた人・・。

どうしていまさらこんなコトに・・・。


「あ・・」

前方をみるとお兄が静かに歩いてくる。

私は手で早くこいと合図をした。


そしてお兄がたどり着くなり私はそのお兄の胸ぐらを掴んだ。