それからしばらく何日経っても立ち直ることはできなかった。

もちろん諒とは会うこともできないし、話せるわけもなかった。

もうダメなんだって・・忘れなきゃって・・わかってる。


わかってるのにそう思えば思うほど楽しかった思い出ばっかり頭を駆け巡る。

諒の『沙都』って呼ぶ声が耳から離れない。

どうしようもなく苦しいの・・。

学校にも行ってない・・。

行く気力がない。

もうあれから何日経ったのかさえもわからない。

ひょっとして・・もう1年くらい経ってるのかも・・。



楽しい時間はあっという間。

苦しむ時間はその何千倍。


鏡を見る度やつれていく自分の姿がよくわかる。

食事さえも喉を通らない。

せっかく食べたものもすぐに吐き出しちゃう・・。

私、このまま死んじゃうのかな・・。


「りょぉーーーー・・・・」

私は無意識に涼を呼ぶ。

諒にあいたい・・諒と話をしたい・・。