諒は一瞬・・。ホントに一瞬、私の唇にキスをした。


私はびっくりして声も出なかった。

そして諒はヤンチャな子供みたいに笑う。


「『こんな風に』かな」

「え・・」

諒は腰を低くして自分の身長を私の目線に合わした。


「もちろん、女の子として大好きだよ」

「お・・女の子として・・?」

私は質問しながらまた涙を流す。

「そう、女の子として」

そんな私の涙を諒は何回も拭う。

「おてんばで階段走ってこけたり、そのくせこうやって告白してドキドキして涙流してる・・そんな沙都ちゃんをカワイイと思う」


私って・・今、なんて言われてるの・・?


「好きだって言われて戸惑ったけど・・そんな沙都ちゃん見て一瞬でオチたよ・・。・・・大好きだよ」

大好き・・?

うそ・・・。

「ホラ、おいで?」

呆然としている私を抱きかかえ諒が言う。

諒はグルグルと一周したり、走ったりする。

抱えられている私はその状況がとても楽しかった。