胸がくるしい。

耐えられない。


「・・・」

私は今まで走っていた足を止めた。


「どしたの?沙都ちゃん」

諒は急に止まった私を見て不思議そうに見てくる。

そしてまた私の方へ歩み寄ってきた。

「沙都ちゃん?」

私の顔を覗き込む諒。

その顔を見てさらにまた胸がドキドキする。

抑えきれないよ・・きっと。

苦しい・・。


「ねぇ?沙都ちゃん?」

そう言ってまたも私の顔を覗き込む。


これ以上・・もう見ないで・・。

私、おかしくなっちゃうよ。

「沙都ちゃん?」

顔が熱くなる。



もうダメーーーっっ!!


「諒さんっっ!!」


「えっ!?」