「ねーー他には!?」

「ほ・・他って・・。・・・・あーーー・・」

お兄ちゃんは急にニヤニヤしだした。


「なっ、なによっ、何でそんな顔してんのー!?」

お兄ちゃんの顔はますますニヤけだした。


「お前・・諒に惚れたのか?」


「ほっ、惚れっ!?」

なっ、なんでっっ!なんでっ。

惚れるってっ、惚れる・・そんな・・。


私はお兄ちゃんの言ったことに動揺し始めた。


「もっ、もういいよっ」

私はズカズカと歩いて部屋を出て行こうとした。

「まあ待てよ。わかったから。教えてやるよ、諒のこと」

お兄ちゃんが優しく私を引き寄せてくれた。


「べ・・べつにスキくないもん・・」

私は下を向いて小声でボソッと言った。

そんな私をお兄ちゃんはクスっと少し笑った。