「動くぞ」 「はいっ」 ゆっくりとバイクは走り出す。 そのあとも、けっして飛ばしてるカンジはしない。 だけど、センパイのコトバ通り、しっかりつかまってないとこわい。 こわくて、センパイにギュッと捕まる腕に力を込めた。 鼻先が圭太センパイの服にくっついてて、圭太センパイの匂いがする。 おひさまみたいな圭太センパイらしい匂い。 ずっとこうやってかいでたいな……。 うわ、ヘンタイだ!