「だけど、まあ、あたしの女子力って手先が器用なところしかないからさ」
「そんなことないよ!」
「お世辞どーも」
お世辞じゃないのに。
優しいところも、いつも気遣ってくれるところも、依世ちゃんのいいところであり立派な女子力だと思うけどなぁ。
「その数少ない女子力を極めてやろうって考えて、美容師を目指してる以外にも、料理とか裁縫とかも趣味でやってるんだ」
「依世ちゃん、すごいなあ」
「自分の力を磨いていくのってすっごく楽しいよ」
生き生きとしてる依世ちゃんが、なんだかキラキラして見えて、眩しかった。
なんでだろう。
いろんなことに挑戦して、突き進んでるから?
わたしも見つけたいな。
頑張り方も、本気で頑張りたいと思えるものも。
見つけたら、わたしもキラキラして見えるのかな。