翌週のある日。





右頬と右手の絆創膏も取れ、ガラスの破片でかすった傷はすっかり治った。



左腕の包帯は、まだ外せていないけれど。


体育の授業くらいなら運動してもいい許可を葉上先生にもらえたくらい、良くなってきている。




そんな、のどかな昼下がり。


昼休み中の現在、わたしは中庭に設置されているベンチで、咲間さんと二人でお昼ご飯を食べていた。



おばあちゃんが作ってくれたお弁当を広げ、咲間さんとお喋りをしながら、おにぎりを頬張る。




「あのさ、矢崎さん!」


「はい?」



咲間さんが、妙に気合いの入った口調で呼んだ。


つられて、わたしも肩に力を入れ、身構える。