人の欲深さが嫌い。
それに満足したら、
次を望んでしまうから。
温もりを。
私は生きてるんだ、っていう確認をするだけでよかった。
確かめるだけで。
ナオの温もりを感じる度に。
ナオの言葉に溺れる度に。
私はどんどんと欲深くなっていく。
本当の気持ちを伝えたら、
きっと全て溢れてしまうから。
精一杯、言葉飲み込む。
嘘で固める。
好きとゆう事を認めたくはなかった。
残念な事に、人間には限界があるから。
好きを、飲み込まなければいけなかった。
それがこんなに苦しい事と、
私は知らなくて。
気がつけばもう、
戻れなくなっていた。
私は、
世界の果てを。
暗闇のどん底を知っているはずだった。
けれど。
まだ下には続いていたんだ。
暗闇が、
もっともっと下に。