夏樹くんがこっちを見る…


途端に恥ずかしくなってしまい、つい固まってしまった。


「ん…鈴ちゃん?どうしたの」


「あ…あの…」


言えっ

今しかないから!


「良かったら…なんだけど
今日一緒に帰らない…?」




…返事が返ってこない


はやくっ!

私のHPが無くなっちゃうから!



「うん…いいよ!
まさか、鈴ちゃんがそんな風に誘ってくれるなんて思ってなかったから…
ちょっとびっくりしちゃって」


そう言いながら、夏樹くんはとても可愛い笑顔をこちらに見せている。



その姿が眩しくて、直視出来なくなってしまった。


「あ…ありがとう」


それだけ言って、教科書を見るふりをして

彼からの視線を遮断した。


改めて、夏樹くんの隣の席で良かったー!!



なんてそんな事を呑気に思っている私は

私達を見る悲しい視線になんて


気づくはずなかった…。