「素直でいい子だね。じゃあ春野さんは1回目だから反省文でいいや。今日の16:00までに生徒会室に出しといてね。」

せんぱいも負けじと王子スマイルで対応している。

「はい。…じゃあらんは…」

チラッと心配そうに私を見る。

なんとなく嫌な予感がしてきた。

「そーだな〜あっ春野さんはもういってていいよ。遅刻してるくせHRにも出れないのはダメだからね。」

「いや…えっとら…雨宮さんもですか?」

「んー?あ~雨宮サンはちょっと部活のことで話があるからって先生に伝えてくれないかな?」

「で…でも!」

「菜乃花ちゃん!私、大丈夫だから!先行ってて!」

「らん…わかった…」

菜乃花ちゃんは不服そうな顔をして昇降口に走っていく。

私はそれをぼんやりと眺めていた。

「雨宮…よそ見とはどういうことだ?」

「いえ!あ、すみません。3回目ですよね、、プール掃除ですか?それともトイレ掃除全階??それか…」

「掃除が好きなのか…?w お前、本当に学年1位の才女か?周囲からはよくしっかり者だの、優しいだの言われてるが。はぁ。俺の部活の子が遅刻遅刻って正直恥ずかしいよ。」

「すみません。」

遅刻…この日は特に気をつけなくちゃいけない日だからいつもより遅くなる…なんて言えないし…。

でも

せんぱいの言うことは確かに正論だし、何も弁解できない。ほんと申し訳ない。