菜乃花ちゃんはいきなり気まずそうな顔をした。

「えっ?菜乃花ちゃん?いきなりどうした…」

「おー雨宮。俺の日に遅刻とはいい度胸だな」

あ…私の学校は生徒会が遅刻の生徒の指導をするのがルール。

今日はよりによって苦手なせんぱいの日…。

元生徒会長だけどなぜかまだ、生徒会の仕事を手伝っている。

「ん?君の名前は?」

「え…あ…春野菜乃花です。2年A組の。」

「あー学年3位の春野さんね。いつもすごいね。じゃあ、それに免じて許してあげる。行っていいよ。」

「いえ。行きません。私も遅刻したので同等の罰則を受けます(^^)不公平なので。」

な…菜乃花ちゃん…せんぱいに立ち向かうなんてすごい…すごすぎる。

せんぱい…彼は東冬真せんぱいっていって私の部活の元部長さん。

みんなには優しくておおらかな人だけど私にはひどい。いじわるとかいう遊びじゃなくて目の敵にしてる感じ。