もうこの話は終わり。



このあとは本当に何にもない。ただ関わらなくなっただけ…全く。

ほんとに全く。

まあ、同じ高校って知った時は焦ったし、びっくりしたし…

でもね…
ちょっと【期待】してみた。

もしかしたらあの頃の笑顔がまた見られるんじゃないかって。

もしかしたら、また元に戻れるんじゃないかって。

何かの間違いかもしれない。もしかしたら私の思い込みかも。あの通知も別の友だちに送ろうとして、私に間違えたまま気づかなくて…そして…連絡しづらくなって…私を避け…

むり。

そんなはずない。



ありえない。


でも、やっぱり期待してた。

入学式の時、ひょいと私の前に現れて、
『よぉ!またよろしくな!』

っていってあの笑顔を向けて、楽しそうにしてるあの人を見れるかもしれない。

でも…ダメだった…

「…ん…ん…ら…ん?らん??!!」

「……え?何?」

また考え込んじゃった。ほんと自己中心的にもほどがある。
菜乃花ちゃんは心配そうに私を覗き込む。

「らん?なにかあったらわたしにいって。1人で抱え込むのはほんと…つらいからさ。ね?」

菜乃花ちゃんはやさしい。裏表なくて純粋で。中学の頃に菜乃花ちゃんに出会ってなかったら私…多分…

「ほーら、またくらい顔。あ…でもね無理なときは言わなくていいからね?」

「大丈夫…!私、菜乃花ちゃんには全部話したいの。話してるよ!」

「よかった…!……あ…よくないかも。」

「へ?」