「うん。もういっていいかな?」

「勉強?さすがね!頑張って!」

そんな母親の言葉を遮るように私は自分の部屋に行った。

わたしは…

本当の…

本当に


独りぼっちになった。

辛くて悲しい時はいつもあの人が隣にいて
『大丈夫だから』
って笑ってくれたのに。もうその笑顔も二度と見れないのかな…


なんで
なんでよ…

ピロン♪

ケータイの通知音。

なんとなく嫌な予感がした。
そっと通知をみてみる。

【俺をブロ削しろ】


意味がわからない。
もちろんあの人からだけど。

ブロ削ってなに??

もう話したくないってこと?連絡も取りたくないってこと?

ねぇ…
いきなりすぎてなにがなんだかわからないよ。

教えて。
なんでなの…

溢れかえっていたものが我慢できずにこぼれ落ちる。

ひどい
ひどすぎるよ

悔しくて
悲しくて
止まらなかった。

視界がぼやけて何も見えない。
このまま何も見えなければいいのに。


見なきゃ良かった…


ピロン♪


つい、
反射的に通知を開く。
【しないならいいけど。二度と連絡してくんな。】

わかった…


もういいや。

何かが私の中で変わった。

あの人は無理をしてたんだね。

昔から

たのしんでいたのは私だけで。
好きだったのは私だけで。

ほんと
バカみたい。

いや、バカだった。

ごめんね。

そして

さようなら。