「ね、今日は郁斗先輩と登校してきたの?」 ハートをそこら中に飛ばしているかのようなテンションで葉月は私に聞いてきた。 ちなみに郁斗先輩というのは、私の彼氏の中村郁斗のことである。 一つ上の先輩で、サッカー部のエース。 顔もなかなか。 それはモテるモテる。 「いや、今日も朝練あったみたいだから、別」 「えぇ〜!?」 そう言うと途端に葉月のテンションは真っ逆さまだ。 ホント、こういう話が好きなんだなぁ。