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「──おい…………あおい、葵(アオイ)。」
「はいっ!?」
パッと目を覚まし、顔を上げる。
ここ……どこ……?
なんと言い表せば良いのか……お花畑と言えばいいのだろうか?
でも、空の色はピンクと黄色の綺麗なグラデーションで、花も見たことのないようなものばかり。
そのまま、辺りを見渡していると、一人の男の人と目が合う。
「……えっ!?か、和樹(カズキ)っ!?」
「おう。どうした?」
余裕そうに呟く彼は、不思議そうに首を傾げる。
「どっ……どうした?って……まずここどこなの!?」
「ここか?……お前の夢の中じゃないか?」
「夢の……中……?」
「ああ。」
言われてみれば、さっき眠りについたような……ついてないような……ハッキリとは分からない。
でも、夢の中って事は、とりあえず危険な場所では無いって事だね。
空が変に綺麗な色をしてるのも、よく分からない花も、私が夢の中で作り出した物なんだ。
そう考えると、少し納得がいった。