「アルバーナとシーエン王国は友好関係を結んではいるが、無条件に挙兵してもらい続けることはできない」

「え・・・」

「あちらが、なにかを要求してくれば、それに応えなければならないのだ」



要求・・・。
いったい、それは・・・。



「要求って・・・」

「それが、ひなとの婚約だと言われれば、ひなに嫁いでもらわなければならない」

「――――え・・・」




私が、シーエン王国に嫁ぐ・・・。
それは、エリック王子と政略結婚をするということ?
そうなればここにはいられなくなって・・・。



ジルとだって・・・。



そもそも、ジル以外の人と結婚なんて――――。




でも、いずれそんな話が出てくるかもしれないことはわかってた。
私は、国にとっては、国を良くするためのものでしかない。